芦別建設業協会

星の降る里ブログ

芦別の崕山に登る前に勉強した。

Posted at 07/06/25 Comment(0)» Trackback(0)»

6月16日・17日の平成19年度第2回崕山自然保護モニター登山に参加し、
芦別の宝、崕山に登りました。

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崕山は、北海道のほぼ中央、芦別市の南南東に位置し、
全山が石灰岩で形成されており、 この山固有のキリギシソウや
高山植物のホテイアツモリソウなどの希少植物の花が咲く山です。

しかしながら、希少植物の登山者による安易な持ち帰りや
営利目的の大量盗掘とオーバーユースによる自然破壊が急激に進み、
平成11年から全山入山制限をしており、年3回のモニター登山だけが
崕山に登る唯一の方法となっています。

今回の崕山自然保護モニター登山の参加者は、24名です。
皆さん登山はベテランの方ばかりで、モニター登山も
今回で2回目、3回目というくじ運の強い人もいました。

初日は講習会です。
このモニター登山は物見遊山的な登山ではなく、
荒廃した山の入山制限による回復を確認し、
自然環境保護の大切さを認識してもらうことを目的としているため、
事前の講習会受講が必須となっています。

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芦別市自然保護協会の山岡会長から、スライドを使って
保護活動の現状の説明を受けました。
入山制限するに至った経緯と入山制限後の回復状況などの
説明があり、モニター登山の際の諸注意がありました。

痛々しい盗掘の跡や、登山者による踏み跡の裸地化した箇所からの崩裂の
写真を見ると心が痛みます。

我々登山者自身が自然破壊の源ということを痛感しました。

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次に、星の降る里百年記念館にある崕山のジオラマを見ながら、
学芸員の長谷山さんから崕山の生い立ちと希少植物の解説を受けました。
崕山全体は石灰岩でできており、山頂のギザギザの岩隗は
なんと1億3千万年前の白亜紀のサンゴ礁が立ち上がってできたそうです。

この全山が石灰岩で形成されているために、他の山では見られない植生が
全山に分布しているとのことでした。

崕山の入山制限は、この特異な植生の保護を目的としており、
破壊された自然が完全に元に戻るのには、どの位の時間がかかるのかは
わからないとのことですが、はっきりしているのは入山制限を解除すると
戻りつつある植生が荒廃するのは、1年もかからないということです。

この入山制限をして、登山はモニター登山に限るという方法は、
大きな実験をしているようなもので、ベストな方法かどうかはわからないが、
植生回復には効果を上げており、毎回のモニター登山参加者からの
意見を取り入れ、少しでも良い方法を模索していきたいということでした。

つづく(ち)

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